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刺身とは?種類や食べ方は?

2018.08.03

刺身とは?種類や食べ方は? お造り

刺身とは?種類や食べ方は? 刺身

「刺身」と「お造り」の違い、あらためて聞かれると、日本人でも具体的に何が違うのかわからない人も多いかもしれません。お刺身が一般的で、お造りの方がワンランク上?という漠然とした感覚を持っている人も少なくないはず。もともとは同じお魚を切って並べた料理のことで、「お刺身」でも「お造り」でもなく、切り身と呼ばれていました。関西、特に京都では「刺す」という文字が縁起が悪いとされ、「造り身」と呼ばれ、そこから「造り」「お造り」へと変化しました。一般的には、新鮮なお魚を生きたまま調理する調理方法のことを活き造りと呼び、これが「お造り」の呼称のルーツ。しかし、現在では関東=「お刺身」、関西=「お造り」という地域的な呼称の違いではなく、「刺身」は魚介類に限らず、切り身全般に使われる呼び名となっています。お肉やこんにゃくなどの加工品も含め、新鮮な切り身全般の呼称として「お刺身」が使われ、魚の尾頭付きや船盛りのように盛り飾られた魚介類を「お造り」と呼ぶ傾向にあります。今回は王道、鮮魚のお刺身についてご紹介します。

刺身の食べ方

イカ、タコ、エビ、貝、赤身の魚、白身の魚など、彩りを考えて美しく盛り付けられたお造りには、美味しく食べるための順番があります。基本的には、数種類の魚介が盛り付けられたお刺身は「白身魚から赤身魚へ」の順で食べることをおすすめします。

食べ方に絶対的なルールはありませんが、よりおいしく、本来持っている素材の味を生かしながら食べるにはわさびのつけ方も重要なポイントになります。

1.わさびは醤油に溶かさない
2.箸でわさびを適量取り、切り身の上に乗せ、そのまま醤油をつけて食べる。
3.わさびの香りを愉しむためにも、わさびを上に乗せたら、醤油は下面にだけつける

刺身の食べ方
また、甘エビ等は、尻尾の部分は残しても問題ありません。身の部分だけを食べて尻尾はもとのお皿の端のほうにまとめておきます。

ただし、最も大事なことは、その場の雰囲気を楽しみながら旬の食材を堪能することです。

刺身の種類

大きく分けて「さっぱり系」と「こってり系」があり、白身魚のタイ、ヒラメ、魚介類ではイカ、ホタテなどがさっぱり系。サーモンなどは脂がのっているものもあるので白身魚でもこってり系といえます。また、ブリ、ハマチ、カンパチ、ヒラマサなどは赤身でもさっぱり系。マグロ、トロ、カツオ、サバ、イワシ、サンマ(あおさかなとも呼ばれる)などはこってり系になります。他にも貝類、魚卵、ウニなどはこってりとした濃厚な味わいが楽しめるのも特徴です。

一番種類が多いマグロの刺身で種類をご紹介しましょう。マグロの刺身では通常数種類の呼び名があり、部位によって特徴や調理方法も異なります。

●赤身/背骨を中心に取り巻く部位。通常マグロと表記される場合は赤身の事をさします。比較的脂肪の少ない部位。

刺身の種類
●中トロ/脂肪が多いのがトロ。トロは一般的には背中よりも腹の部分。

刺身の種類2
●大トロ/最もとれる量の少ない脂肪分の多い部分が大トロ。腹側の中から上の部位。

●ネギトロ/魚の皮や骨に残った部分をスプーン等で削りとってできた物。しかし現在はキハダマグロやビンチョウマグロなど安価なマグロを原材料に、食品添加物を加えたものが主流に。

刺身の種類3
●中落ち/マグロの中落ちは3枚おろしにした場合に出てくる背骨(中骨)と背骨の間についている赤身のこと。スプーンか蛤でそぎ落として食べることが多い。

刺身の種類4
大トロ、中トロ、赤身など、同じ魚でもとれる部位によって呼び方が異なり、また同じ魚でも成長することで呼び方の変わる魚もいます。なかでもブリは出世魚のひとつで、その成長過程で呼び名が変わります。関東地方では、ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ、関西地方では、ワカナ→ツバス→ハマチ→メジロ→ブリ、とブリになるまでに数回変わります。

1.人気の刺身ネタ

王道はやはり「マグロ」。マグロそのものはもちろん、寿司ネタとして定番です。またマグロとともに支持率が高いのが「サーモン」。サーモンピンクと呼ばれる色合いの美しさや、程よい脂の乗り具合が人気の秘密です。

1.人気の刺身ネタ
その他いくつか代表的な人気の刺身を紹介します。

●カツオ
日本では刺身のほか、表面を炙った「たたき」という調理法で食べられることが多い「カツオ」。4月~6月頃に日本近海を北上しているカツオを「初鰹(はつがつお)」と呼ばれ、さっぱりとした味。9月頃に日本近海を南下しているカツオは「戻り鰹(もどりがつお)」となり、こちらは濃厚な味といわれています。高知県など太平洋側にカツオの名産地があります。

1.人気の刺身ネタ2
●アジ
世界各地で漁獲される魚で、赤身と白身両方のうまみを併せ持った魚です。

1.人気の刺身ネタ3
●タイ
日本でHappyの意味を表す「おめで “たい”」と語尾が同じことから、ゲン担ぎやお祝いの席などで好まれる「タイ」。味は淡白ですが、程よいうま味と甘みが人気です。

1.人気の刺身ネタ4
●サンマ
日本では秋の味覚を代表する魚として知られています。刺身で食べる際には、ほとんどの場合、臭み消しを兼ね、生姜と共に供されます。

1.人気の刺身ネタ5
●スズキ
血合いがほとんどない白身の魚で、スズキという和名は「すすぎ洗いしたようにきれいな状態」に由来するという説もあるほど。肉質がよくなるのは、太って脂ののってくる夏と言われています。また、この魚は捨てる部位がないといわれ、様々な料理に使われています。

1.人気の刺身ネタ6
●カンパチ
身が締まり、脂ものった魚です。天然ものは高級食材として流通していますが、日本では養殖も広く出回っており、比較的リーズナブルに楽しめます。

1.人気の刺身ネタ7
●サバ
マグロやアジと並んで世界的に消費量が多い魚。焼き魚、煮魚、寿司のほか、刺身では塩と酢で締めたシメサバとして親しまれています。缶詰めにも多く用いられます。足が早いため生で食べることは少ないですが、「関さば」などのブランドさば、とれたて新鮮なものは刺身で食されることも。DHAやEPAなどの栄養素を多く含む点でも注目の魚です。

1.人気の刺身ネタ8

2.貝と軟体動物の刺身ネタ

世界で450種、日本近海でも150種類にのぼると言われる「イカ」ですが、世界で消費されるうち60%の割合を占めるのが日本といわれています。最も高級とされているアオリイカは夏が旬。ヤリイカはその姿形が槍に似ているところからそのような名前が付けられました。現在では1年を通して出回っていますが、春が一番美味しい季節。独特の甘味と食感があり、寿司や刺身がおすすめです。

2.貝と軟体動物の刺身ネタ
「タコ」はイカと並んでさっぱりとした風味と、こりこりとした食感が人気。ゆでたり、タコ焼きの具材にしたり、と日本では刺身以外でも馴染みのある食材です。

2.貝と軟体動物の刺身ネタ2
また、食感が特徴的な貝類のネタをいくつか紹介します。「赤貝」は食用として主に寿司や刺身に用いられる貝で、日本最古の歴史書「古事記」にも登場するとされています。こりこりとした食感があり、貝好きに好まれます。「ミル貝」は殻長15cmほどの大きな二枚貝ですが、近年は漁獲量が減少して瀬戸内海などで少量しか獲れない希少な貝になってしまいました。

2.貝と軟体動物の刺身ネタ3
「ホタテ」は茹でることでプリッとした食感に加え、適度に水分が抜けることでうま味が凝縮し、生臭さも抑えられ食べやすくなります。「アワビ」は高級食材として知られている貝で、こりこりとした歯触りが特徴。地方によっては肝も珍味として人気があります。海外でも干したアワビを使った料理などが有名。国内外で親しまれている食材です。

3. 魚卵とその他

近年では和食ブームの広がりも手伝い、世界中で刺身や寿司を楽しむ人が増えてはきましたが、もともとは卵や魚の生食は世界でも非常に珍しく、日本特有の食文化といえました。一方、最近まで海外で生食が普及しなかったのは、生の卵や魚には細菌や寄生虫がいる可能性が高く、それによる食中毒のリスクから「生=危険」と考えられ、加熱するのが一般的だったため。

日本人には人気ですが、海外の方に不評なのは、意外にも「イカ」。焼いたら食べられるけど生ではちょっと…という人が多いよう。また、「イクラ」も生の魚の卵、食べ慣れていないということから、好き嫌いが分かれるようです。「ウニ」は比較的人気が高く、また甘エビやホタテも甘くて美味しいという声が多く聞かれます。いろんな種類の刺身ネタを食べ比べて、あなたのお気に入りを見つけてみてください。

3. 魚卵とその他
3. 魚卵とその他2

刺身と寿司!それぞれの違いは?

日本の魚料理といえば寿司が有名ですが、刺身は寿司のように握ったごはんはついていません。違いを簡単に言うと、「寿司」はシャリ(すし飯)と組み合わせたもの、「刺身」は生魚単体の食べ物で、寿司ネタの部分(魚介の切り身)をいただく料理です。すし飯の上に生の魚介類や発酵させた魚などをのせたものが「寿司」、新鮮な生の魚介類を刺身醤油や酢みそ、わさびや生姜などの薬味をつけて食べるのが「刺身」ということになります。また、現在は食材を生のまま食べやすい大きさに切り、しょうゆなどで味わう料理を総称して「刺身」と呼ぶことが多く、魚介類に限らず、こんにゃくや牛肉、馬肉なども一般的です。

刺身と寿司!それぞれの違いは?
お寿司と一言でいってもそのバリエーションは豊富です。握り寿司のほか、巻き寿司、海苔巻き、軍艦巻き、ちらし寿司、押し寿司など、様々な形で親しまれています。

刺身と寿司!それぞれの違いは?2 ちらし寿司

刺身と寿司!それぞれの違いは?3 手巻き寿司

刺身と寿司!それぞれの違いは?4 軍艦巻き

刺身のネタの各カロリー

新鮮なネタを思う存分堪能したい刺身ですが、やはり気になるのはカロリー。いつも食べているあのネタが高カロリーだった…なんてこともあるかも。見た目と味が比例しない可能性もあるので、ぜひチェックしてみましょう。それぞれ一般的な100gあたりのカロリーをランキングにしてみました。 ※低カロリーTOP10(編集部調べ)

1位 タコ 76kcal
日本はタコの消費量世界一。総消費量の半分近くが日本で消費されている。

2位 甘エビ 87kcal
スーパー低カロリー食材の代表。コラーゲンの主原料となるアミノ酸がたっぷり含まれている。

3位 イカ 88kcal
コレステロールが多めなので、油を使う調理ではなく、刺身で食べるのがおすすめ。

4位 ホタテ 98kcal
タンパク質やビタミン、ミネラルが非常に多く、脂質が少なくヘルシー。

5位 ウニ 120kcal
「葉酸」がたくさん含まれている食材。

6位 ヒラメ(エンガワ)124kcal
コラーゲンを多く含み、美肌効果・血管を丈夫にする効果も。

7位 マグロ(赤身)125kcal
部位によって大きく異なりますが、赤身は高タンパク・低脂肪。

8位 カンパチ 129kcal
カリウムの含有量は、魚の中でトップレベル。

9位 サーモン 139kcal
「オメガ3脂肪酸」が含まれている食材。

10位 タイ 194kcal
3~4月が旬の食材。あっさりとしたイメージがありますが、カロリーは案外高め。

一般的にも人気のあるネタはわりとカロリーが高め?という結果になっているかもしれません。旬の食材を新鮮な状態で味わえるタイミングでいただくのがオススメです。

刺身の安全性

海に囲まれ新鮮な魚介類を食べることができた日本では、獲れた魚をさばいて身を切り分け、生の状態で食べる事が一般的でした。刺身を楽しむ為にはまず新鮮で味のよい旬の食品を用意することが基本。また火を通さない為、食品衛生の面から鮮度は非常に大切です。日本の普通の流通経路では、毒を持つ可能性のある魚が入荷した時は市場で廃棄されるなど、食中毒を防ぐために様々な対策がとられています。

日本は刺身など生食文化があるため、漁獲、運搬、店頭の販売まで一貫して鮮度を保つ技術と努力を行っていますが、産地での取扱い、流通過程の温度管理、販売店の鮮度管理、そして調理器具の衛生管理のすべてが、「生食」を想定した管理を徹底することが重要になってきます。

日本で刺身食べるならここ!JOURNEY of JAPANが勧める名店

ざうお 新宿店
新宿西口から徒歩10分。魚釣りができる居酒屋さん。105円で釣り竿を借り、自分で釣れば料金が安くなるというユニークなシステムが人気です。

日本で刺身食べるならここ!JOURNEY of JAPANが勧める名店
日本で刺身食べるならここ!JOURNEY of JAPANが勧める名店2

「ざうお 新宿店」
●050-3374-3152
http://www.zauo.com/
●平日ランチ 11:30-14:30(L.O.14:00)、平日ディナー 17:00-23:00(L.O.22:00)、土日祝ランチ 11:30-14:30(L.O.14:30)、土日祝ディナー 16:00-23:00(L.O.22:00)
●不定休日あり、ほか年末年始


■板前寿司 江戸店
ミシュランで星を獲得した店の料理人が仕入れる、まぐろのNo.1卸問屋「築地やま幸」から毎日入荷。世界最強のまぐろのプロ集団による厳選まぐろをリーズナブルな値段で楽しめます。

日本で刺身食べるならここ!JOURNEY of JAPANが勧める名店3
海外の方も数多く来店。インパクトのあるエントランスが印象的。

日本で刺身食べるならここ!JOURNEY of JAPANが勧める名店4 寿司の発祥“江戸時代”を再現した店内

日本で刺身食べるならここ!JOURNEY of JAPANが勧める名店5 具材たっぷりで豪華な「こぼレインボー寿司」

「板前寿司 江戸店」
●03-5797-7347
http://itamae.co.jp/
●毎日11:30-15:00(L.O.14:30)、17:00-23:00(フードL.O.22:00、ドリンクL.O.22:30)
●不定休

刺身のまとめ

日本人は幼いころから刺身に親しんでいますが、海外では魚特有の生臭さや食感が苦手と感じる人も多いようです。そんな時に役に立つのが、刺身に添えられる「つま」や「薬味」です。大根や大葉などの野菜や海藻類を「つま」と言います。旬の野菜や野草などバリエーションも豊富で、美しく切ってお造りや刺身にそえて盛りつけ、一緒に食べるのが一般的です。さらにその中でも、刺身に対して特に風味をあたえるものを「薬味」と呼びます。代表的なものに、海外で人気のワサビ、ショウガや梅、からしなどがあります。

上品に盛りつけられた「お造り」やきれいに切られた「お刺身」に、つまや大葉、わさびなどが絶妙な配置で盛り付けられています。日本の食文化での「お刺身」は、ただおいしさを追求するだけでなく、“目で見て楽しむもの”という新たな価値が加えられた、日本独特の芸術性の高い食文化を表しているといえるでしょう。

※2018年6月5日現在の情報です。詳細は直接お問い合わせの上おでかけ下さい。

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