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鎌倉|神奈川

2018.07.12

鎌倉|神奈川
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鎌倉|神奈川2
東京都心からたった1時間。海に面した鎌倉は、日本有数の観光地です。ここは日本で初めて「サムライ」が政権をとり「幕府」を開いた場所。かつての栄華を感じさせる古寺旧跡がそこに残っています。のんびり歩いて、古都をめぐってみましょう。

歴史の街鎌倉! 鎌倉時代を知る

鎌倉が日本の表舞台に出たのは12世紀末。平安時代、権力を握り続けていた公家貴族に対して、それまで配下に過ぎなかった武家勢力が力をつけ始めた時代です。まず平氏が、貴族化して、これまでの枠組みの中で権力を掌握したのに対して、対抗する源氏は一度敗れながら、源頼朝が地方の在地領主である武士の力を集めて平氏を追い落としました。頼朝は従来の公家から離れ、統治の中心としてまだ開拓地であった関東地方の鎌倉に幕府を開きます。

これが日本の歴史での鎌倉時代の始まりです。以後150年あまり、鎌倉は日本の中心の一つであり続けました。ここからは鎌倉街道と呼ばれる街道が放射状に整備され、万一のことに対応する「いざ鎌倉」という言葉は今も日本語として使われています。

平安京は朝廷の都として続いていましたが、鎌倉では武士の気風を受けてより素朴で質実な文化が芽生え、また宋との貿易によって大陸文化も運ばれました。宗教的にも禅宗など新しい仏教が輸入されて広がったほか、旧仏教から生まれた新しい宗派が支持を集め、現在もそれぞれの名刹が残っています。

鎌倉幕府の滅亡後も関東地方の中心として存在していた鎌倉ですが、戦国時代には一時的にさびれ、復興し始めたのは江戸時代に入ってから。武家の守り神として鶴岡八幡宮が江戸幕府によって再興され、門前町として、また近くにある江ノ島も含めて観光地としても賑わうようになりました。

江戸時代末頃からは、開港された横浜に近いこともあって外国人観光客の訪れも増えていきます。20世紀に入ってからは、鎌倉は文学者たちの住みかとして知られ、高級住宅地が発展。由比ヶ浜や材木座海岸は海水浴場としても人気となりました。現在は参拝者250万人を数える鶴岡八幡宮の初詣、春は参道の桜、そして四季折々の花を咲かせる古寺古刹の庭園など、一年を通じて観光客を集めています。

鎌倉の魅力! 鎌倉の仏像はここで見よう

鎌倉の魅力! 鎌倉の仏像はここで見よう
鎌倉の魅力! 鎌倉の仏像はここで見よう2
日本仏教の新展開の地となった鎌倉には数々の古寺が残り、写実的で迫力のある鎌倉彫刻の仏像が数多く保存されています。その代表といえるのが高徳院の大仏でしょう。「鎌倉の大仏」、「長谷の大仏」と呼ばれて親しまれており、鎌倉にある仏像の中では唯一国宝に指定されています。その大きさは高さ11.3m。世界遺産に登録されている奈良の大仏(14.98m)よりも小さくはありますが、青空の下に見上げる姿は迫力そのもの。もともとは全体に金箔が貼られていたと言われ、今も右頬にわずかにその跡が残っています。

この大仏、最初は奈良の大仏のように建物の中に鎮座していましたが、早くから台風や津波などによって建物は倒壊し、江戸時代にはすでに現在のように露天に座していたそうです。また、最大の特徴は参拝者が像の中に入れること。背中にある窓から外光が注いでいます。これはもともと鋳造時に、中の型を作っていた粘土を運び出した穴の名残です。

そしてもう一つ、仏像を拝観するなら、鶴岡八幡宮にある「鎌倉国宝館」へ。ここは貴重な文化財を守るために作られた市立博物館で、1928年に建てられた寺院建築風の建物自体も登録文化財になっています。鎌倉の各寺社が所有する仏像や刀剣、絵画を始め、浮世絵のコレクションでも有名です。

「鎌倉大仏殿高徳院」
http://www.kotoku-in.jp/

「鎌倉国宝館」
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kokuhoukan/

鎌倉の寺社で見るべきはどこ?

鎌倉の寺社で見るべきはどこ?
鎌倉の寺社で見るべきはどこ?2
まずは「鶴岡八幡宮」。武家の最上位となった源氏、ひいては源頼朝が開いた鎌倉幕府の守護神で、鎌倉全体の中心ともなっています。冬でも緑濃い森を背に、朱塗りの拝殿が映えています。境内は広く、冬と春には牡丹の花、夏は蓮の花、秋は紅葉と、季節ごとの自然が彩りを添えています。

「鶴岡八幡宮」
http://www.hachimangu.or.jp/


鎌倉大仏を参拝したなら、そこから海方向へ歩いて徒歩圏内の「長谷寺」へ。十一面観音像を安置した観音堂、洞窟内に弁財天を祀った弁天窟、海を見下ろせる見晴台など見どころは数多く、初夏には眺望散策路沿いに2,500株のアジサイが咲き誇ります。大仏から長谷寺への道の途中で右に入れば光則寺。鎌倉有数の花の寺として知られています。

鎌倉の寺社で見るべきはどこ?3
鎌倉の寺社で見るべきはどこ?4
「長谷寺」
http://www.hasedera.jp/

また、JR北鎌倉駅から歩き出せば、「円覚寺」、「浄智寺」、「建長寺」など、鎌倉時代に隆盛した禅宗の名刹が目白押し。中でも「円覚寺」の舎利殿は日本の国宝に指定されています。こちらは間近で見ることはできませんが、「建長寺」には仏殿・法堂・大庫裏が一直線に並ぶ禅宗ならではの伽藍配置がそのままに残され、仏殿の中に入って拝観することも可能です。

鎌倉の寺社で見るべきはどこ?5
「円覚寺」
http://www.engakuji.or.jp/

鎌倉の寺社で見るべきはどこ?6
「建長寺」
http://www.kenchoji.com/

1.鎌倉の買い物・お店

1.鎌倉の買い物・お店
鎌倉の街はコンパクトにまとまっていて、ほとんどが徒歩圏内。鶴岡八幡宮へ向かう若宮大路と、その裏通りとして並行している小町通りを歩くだけで、ほとんどのお土産物が揃います。気ままにウインドウショッピングを楽しみましょう。鎌倉生まれの和洋菓子、工芸品など、買いたくなるモノはいっぱい!

若宮大路に本店を持つ、創業100年以上の「豊島屋」。明治生まれの鳩の形をしたサブレは鎌倉土産のお菓子として定番中の定番です。

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1.鎌倉の買い物・お店3
「鳩サブレー/豊島屋」
https://www.hato.co.jp/


自家製キャラメルにクルミを詰め込んで、バターたっぷりの生地で包んだ人気のお菓子を売っているのが「鎌倉紅谷」。八幡宮そばに2店舗、鎌倉大仏近くにもお店があります。八幡宮前の本店は8月よりリニューアル工事予定です。

「クルミッ子/鎌倉紅谷」
https://www.beniya-ajisai.co.jp/


鎌倉時代に起源を持つ伝統工芸品、鎌倉彫の資料館「鎌倉彫会館」に、カフェやショップ、ギャラリーが併設されています。カフェで鎌倉彫の器を実際に使い、お土産選びを。

1.鎌倉の買い物・お店4
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1.鎌倉の買い物・お店6
「鎌倉彫会館」
http://kamakuraborikaikan.jp/

武器でありながら、その美しさを芸術の域に届かせた日本刀。その代名詞とも言える「正宗」の流れを受け継いだ第二十四代目当主の店が「正宗工芸」。現在も作刀を続けるとともに、日本刀の美と切れ味を生かした包丁やハサミ、ナイフなどを制作販売しています。

「正宗工芸」
http://www.sword-masamune.com/

2.鎌倉の観光

寺社巡りだけでなく、体験をプラスした鎌倉の一日を。東京から近く、エリア自体はそれほど広くないので日帰り観光でも時間には余裕があります。

●アートに親しむ博物館・美術館めぐり

かつて数多くの画家たちが移り住んでいた鎌倉。「鏑木清方記念美術館」は日本画の巨匠、鏑木清方の旧居跡に建てられた美術館です。美人画の名手として知られた彼の作品や資料などの所蔵品が展示されています。

「鎌倉市鏑木清方記念美術館」
http://www.kamakura-arts.or.jp/kaburaki/


「北鎌倉古民家ミュージアム」は築100年以上の古民家を移築した施設。日本文化を表現する企画展が随時開催されています。また、古陶器などのコレクションも常設。

「北鎌倉古民家ミュージアム」
https://www.kominka-museum.com/


「北鎌倉 葉祥明美術館」には世界的に知られる絵本画家、葉祥明の原画やデッサンなどを展示。

2.鎌倉の観光
美術館自体が一冊の絵本になるよう作られているという洋館は、内外装の美しさも見どころ。

2.鎌倉の観光2
2.鎌倉の観光3
「北鎌倉 葉祥明美術館」
https://www.yohshomei.com/


●竹林の寺で抹茶を。座禅体験も。「報国寺」

2.鎌倉の観光4
「竹寺」の別名を持ち、美しい竹林が魅力の「報国寺」はミシュラン・グリーンガイドで三つ星を獲得しているスポット。境内にある休耕庵では竹林を眺めつつ抹茶がいただけます。毎週日曜日朝7時30分からは座禅会が行われていて、一般の人でも参加できます(10時30分まで。途中参加・途中退場は不可・原則日本語のみ対応)。

「報国寺」
http://www.houkokuji.or.jp/


●海辺に遊ぶ「材木座・由比ヶ浜」

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2.鎌倉の観光7
夏には海水浴場となる鎌倉の海岸ですが、それ以外の時期も散策におすすめ。

「材木座海岸」の東側には、鎌倉時代の築港跡である和賀江島があり、干潮時には巨石の石積みが海面から姿を見せています。海岸では春にはワカメを干す風景が見られ、波打ち際を探すと美しいピンク色の桜貝が打ち上がっています。あまり知られていませんが、ここは日本有数の打ち上げ貝の名所。ビーチコーミングで思い出を持ち帰るのもいいでしょう。世界で日本近海にしか生息しないチャイロキヌタというタカラガイも見つかります。

西へ向かえば、古戦場の跡でもある「稲村ヶ崎」。江ノ島に続く七里ヶ浜の向こうには富士山の姿が望めます。ここは夕陽の名所でもあり、日没の時間に合わせて訪れるのもいいでしょう。

「材木座海岸オフィシャルサイト」
http://zaimokuza.net/

「稲村ヶ崎」
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kamakura-kankou/meisho/02kamakurakaihinkouenninamuragasakitiku.html


●アニメの聖地巡礼も!

2.鎌倉の観光8
鎌倉は東京から近いこともあり、数々の映画や青春ドラマの舞台となってきました。最近では有名バスケアニメの舞台となった江ノ電鎌倉高校前駅の踏切が、台湾からの観光客を中心に大人気です。鎌倉から江ノ電に乗って出かけましょう。

3.鎌倉の食事

明治以降、文豪や画家、訪日外国人が数多く訪れ、住み着いた鎌倉だけに、食事処も充実しています。本格的な日本料理、海の幸、イタリアンやフレンチなど、好みに合わせて選べるでしょう。

「旬菜旬魚さくら」は店主自ら市場で仕入れた、新鮮な海の幸を使った和食店。湘南鎌倉の名物であるしらすを使った海鮮しらす丼が人気です。

3.鎌倉の食事
3.鎌倉の食事2
「旬菜旬魚さくら」
http://www.yukinoshita-sakura.jp/


北鎌倉駅すぐそばにある懐石料理の店「北鎌倉 円」。数寄屋造りの和風空間からは、円覚寺門前の白鷺池が望めます。旬の素材を使った、見た目も美しい懐石料理に加え、地元のブランド牛・葉山牛を使ったコースも。*支払いは現金のみ

3.鎌倉の食事3
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「北鎌倉 円」
http://www.kitakamakura-en.com/

「石窯ガーデンテラス」は鎌倉五山に数えられた名刹、浄妙寺の境内にある一軒家レストラン。古い洋館を改装した店内にパン工房があり、目の前のイングリッシュガーデンを眺めつつ、ティータイムやランチが楽しめます。

「石窯ガーデンテラス」
https://www.ishigama.info/menu.html


鎌倉大仏の裏、山の中腹にあるカフェ「樹(いつき)ガーデン」。緑に囲まれたレンガ造りのテラスでドリンクやちょっとした食事を。鎌倉ソーセージもおすすめです。天気のいいときには富士山も望めます。運が良ければ枝を渡るリスの姿に出会えるかも。

「樹(いつき)ガーデン」
http://itsuki-garden.com/

4.鎌倉の宿泊(ホテル)

鎌倉は首都圏からのアクセスが便利なこともあって、日帰りで訪れる観光客が中心です。でも、時間を気にせず夕景を眺めたり、人影の少ない寺の境内を散策したりするのは、泊まりでこそ味わえる貴重なひととき。ここではそれぞれ個性的な宿泊施設をピックアップして紹介します。

「かいひん荘鎌倉」は由比ヶ浜の高級住宅地に位置する、純日本風の食事を出す唯一の和風旅館。三角屋根の洋館部分は、1924年に建てられたもので登録有形文化財となっています。夕食は美しく、品数豊富な懐石料理を。

4.鎌倉の宿泊(ホテル)
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4.鎌倉の宿泊(ホテル)3
「かいひん荘鎌倉」
http://www.kaihinso.jp/


七里ヶ浜を見下ろす丘の上にあり、どの部屋からも相模湾の海が一望できる最高のロケーションが自慢の「鎌倉プリンスホテル」。夏には屋外プールも利用できます。
「鎌倉プリンスホテル」
https://www.princehotels.co.jp/kamakura/


「亀時間」は築92年の古民家を改装したゲストハウス。国際経験豊かなスタッフが運営する2つの個室と1つのドミトリーだけの小さな宿で、ゆったりとした時間を過ごしましょう。

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4.鎌倉の宿泊(ホテル)6
「亀時間」
http://kamejikan.com/

その他、鎌倉の宿泊先はこちらから探すことができます。
https://www.booking.com/city/jp/kamakura.html?aid=1336051

5.その他アトラクション

鎌倉での移動は江ノ電かバスを利用し、あとは徒歩で行くのが普通ですが、観光客向けの人力車に乗って行くのも新鮮な体験。夏は日ざしを避けて涼しく、冬も膝掛けで暖かく。移動中には観光の穴場を教えてもらえるかも。

5.その他アトラクション
5.その他アトラクション2
「えびす屋 鎌倉店」
http://ebisuya.com/branch/kamakura/

鎌倉への行き方

鎌倉は全体的に道が狭く、自動車でのルートも限られているため、アクセスは電車で行くのが一番。東京駅からはJR横須賀線で、新宿からはJR湘南新宿ラインでJR鎌倉駅までいずれも約1時間です。

また、アクセス自体を楽しむなら、新宿から小田急電鉄の特急ロマンスカーで藤沢または片瀬江ノ島へ向かい、ここから江ノ電でのんびり鎌倉を目指すのもおすすめです。

もし自動車を利用する場合は、由比ヶ浜にある県営由比ヶ浜地下駐車場に駐車して、ここからバスや江ノ電などを利用するのがいいでしょう。地下駐車場の管理事務所で販売されているパークアンドライドチケットを購入すれば、4時間分の駐車料金に加え、シャトルバスや一部の路線バスの一日フリー乗車が可能、さらに協賛寺社での拝観料割引や協賛店のサービスなどが受けられます(ただし1月1日〜3日と7・8月は除く)。

鎌倉のまとめ

武士の古都・鎌倉は、海に面して山々に囲まれた小さな街。主要な観光スポットは確かに日帰りでも回れますが、できることなら時間をかけて回りたいもの。真冬でも緑に包まれた照葉樹の山を見上げつつ板塀の裏路地を歩いたり、小さなお店を覗いてみたり。潮風の香りを追いかけて浜に出れば、富士山の姿も望めます。また、季節が変われば、見上げる富士の姿も、庭園の花も違った装いに。東京から気軽に出かけられる鎌倉だからこそ、何度も出かけてより深い旅を楽しんでください。

「鎌倉市観光協会」
http://www.kamakura-info.jp/

※2018年5月27日現在の情報です。詳細は直接お問い合わせの上おでかけ下さい。

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